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テスラのベルリン工場建設 ドイツ車に宣戦布告か=熊谷徹

    ドイツ車業界に追い風?(上海のギガファクトリー)(Bloomberg)
    ドイツ車業界に追い風?(上海のギガファクトリー)(Bloomberg)

     米電気自動車(EV)テスラのイーロン・マスク社長は11月13日に「欧州での最初の自動車組み立て工場をベルリン郊外に建設し、再来年からSUV(スポーツ用多目的車)の生産を始める」と発表した。

     ドイツの日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』は11月14日付の紙面で「テスラはブランデンブルク州グリュンハイデに近い300ヘクタールの敷地で、来年『ギガファクトリー』の建設を開始し、最高1万人を雇用する予定。アルトマイヤー経済相は、『テスラの決定はドイツが自動車産業の立地として魅力を持っていることの証拠だ』と高く評価した」と報じた。テスラが上海に建設した工場とほぼ同規模の予定。

     ただしドイツで自動車の生産が盛んな地域は南部のバイエルン州(BMW、アウディ)、バーデン・ビュルテンベルク州(ダイムラー、ポルシェ)と、北西部のニーダーザクセン州(VW)であり、テスラが選んだベルリン南東部には自動車産業の拠点はほとんどない。FAZは「テスラは建設費用を明らかにしていないが、通常EVの組み立て・電池製造工場の建設には、20億ユーロ(約2400億円)を超える費用がかかる。ブランデンブルク州の規定によると、企業が工場を建設する場合、政府が費用の10%を負担することができる。また国境に近いへき地を選ぶと…

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