教養・歴史アートな時間

舞台 劇団青年座「からゆきさん」 明治期の「棄てられた民の怒り」 現代にもリアルに響く普遍性=濱田元子

    撮影/坂本正郁
    撮影/坂本正郁

     日本が長い鎖国の夢から覚めた明治時代、外国との戦争で国力を増していくなか、言葉たくみに連れ出された若い女性たちが東南アジアなどで娼婦として働き、外貨を稼いだ。いわゆる「からゆきさん」である。

     1905年のシンガポールにおける日本人の娼館は100以上、娼婦の数は数百人にのぼる。長崎や熊本の出身者が多かったという。

     そんな時代を背景に、シンガポールの娼館「二十六番館」の主人で熊本・天草出身の巻多賀次郎と、そこで働く女性たちが、国家に翻弄(ほんろう)されていくさまを描くのが劇作家・宮本研(1926〜88年)の「からゆきさん」だ。

    残り866文字(全文1131文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月16日号

    コロナデフレの恐怖14 サービス業に「デフレの波」 失業増で負のスパイラルも ■桑子 かつ代/市川 明代17 市場に問われる開示姿勢 ■井出 真吾18 図解デフレ大国ニッポン ■編集部19 デフレ圧力は過去にない水準に ■永浜 利広20 コロナで「上がった下がった」ランキング ■編集部21 インタビ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット