楽観的すぎる政府の経済見通し=斎藤太郎
政府は2019年12月18日、20年度の経済見通しを閣議了解し、実質GDP成長率の見通しを1・4%とした。
景気は消費税率引き上げの影響もあって弱い動きとなっているが、事業規模26・0兆円、財政支出13・2兆円の大型経済対策(安心と成長の未来を拓く総合経済対策)による押し上げなどから、19年度実績見込みの0・9%から成長が加速することを見込む。
この実質GDP成長率見通しは、民間調査機関の予測値の平均0・49%より1%近く高く、35機関の最大値1・0%さえも上回る(民間調査機関の予測は日本経済研究センター「ESPフォーキャスト調査(19年12月)」による)。
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週刊エコノミスト
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