週刊エコノミスト Online学者が斬る・視点争点

財政再建は相続税の大増税で=塚崎公義

消費増税よりも痛税感は小さくてすむ
消費増税よりも痛税感は小さくてすむ

「世代内不公平」解消にも効果的

 日本の財政赤字は、対国内総生産(GDP)比で237%。これは、財政破綻が懸念されているギリシャ(184%)やイタリア(132%)を上回る(2018年末時点)。

 対GDP比の赤字は、税収で借金を返すのがどれくらい難しいかを測る目安になる。日本は財政再建が必要ということに異議を唱える人は少ないだろう。

 問題はそのタイミングと方法だ。税収という「金の卵」を産む鶏に当たるのが景気である。財政再建は景気を殺さないように慎重に事を進めるのは当然で、増税する場合も景気への影響は十分に考慮すべきである。

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