教養・歴史書評

『大学論を組み替える 新たな議論のために』 評者・服部茂幸

    著者 広田照幸(日本大学教授) 名古屋大学出版会 2700円

    トップと教員で認識に乖離(かいり) 真の大学改革に向け課題提示

     大学は多くの問題を抱えている。しかし、現在進められているネオリベラル(新自由主義)的な大学改革が正しいわけではない。本書は改革か、現状の肯定かという二者択一を超えて、あるべき大学の姿を模索するものである。

     大学改革の結果、教授会は弱められ、理事長や学長の権限が強化された。しかも、大学人以外の人間がトップについている。外部評価のシステムも導入された。こうした改革の手法は、外部取締役の導入や成果主義など、ネオリベラル的な理念に基づく企業のガバナンス(管理)改革と共通する部分が多い。しかし、ネオリベラル的な改革は企業に対してすら成功したとは言い難い。

    残り838文字(全文1175文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月8日号

    もうかるEV(電気自動車)、電池、モーター14 「電動化」が業績・株価を左右 「次の勝者」探しも活発化 ■神崎 修一/桑子 かつ代/斎藤 信世16 巨人の焦り トヨタから「自動車」が消える日 ■井上 久男18 自動車部品 日本電産が台風の目に ■遠藤 功治20 図解 EV用電池「国盗り物語」 ■編集 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事