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遅れる737MAX運航再開 エアバス攻勢に打つ手なし=吉川忠行

英航空ショーで飛行する737MAX(英南部ファンボローで、筆者撮影)
英航空ショーで飛行する737MAX(英南部ファンボローで、筆者撮影)

 航空業界の巨人、米ボーイングが不振にあえいでいる。1960年代から製造が続くベストセラー小型機737の最新型、737MAXの墜落事故が相次いだためだ。FAA(米連邦航空局)など各国の航空当局による安全性の認証に時間がかかっており、2020年1月からMAXの製造を一時中断。製造済みの機体は約400機にのぼり、MAX問題に対処するため借り入れを増やすとみられている。昨年末にはデニス・ミューレンバーグ社長兼最高経営責任者(CEO)が引責辞任しているが、安全性が当局から認められない限り、航空会社は同型機の運航を再開できず、ボーイングは新造機を顧客へ引き渡せない。すなわち、MAXによる売り上げが復活せず、補償費用がふくらむ一方だ。

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