勢いを増す「緑の党」 政権獲得に現実味=森井裕一
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1980年1月に結党されたドイツ緑の党は40周年を迎えた。最近の世論調査で緑の党はメルケル首相の与党キリスト教民主同盟(CDU)に次ぐ支持を集め、政党支持率の高さでは第2党の地位を維持している。これまでCDUと大連立政権を組んできた社会民主党(SPD)は退潮著しく、今、選挙が実施されればSPDは大敗し、政権はCDUと緑の党の連立となるか、そこに自由民主党(FDP)が加わる可能性が高い。2019年5月に実施された欧州議会選挙でも緑の党はドイツ内でCDUに次ぐ票を得た。
この背景には、ドイツでは地球温暖化問題が非常に大きな社会的テーマとなっていることがある。比較的自然災害の少なかったドイツでも、大雨、洪水などがしばしば見られるようになり、夏の異常な暑さが大きな話題となった。緑の党は早期かつ大胆な対策を求めている。
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週刊エコノミスト
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