教養・歴史書評

中国 贋作か盗作か? 出所不明の評論文=辻康吾

     ニューヨークに本社を置く『多維新聞(Duowei News)』は中文のネット・メディアとして世界最大、中国当局の息がかかっていると言われている。だが中国国内では見ることができないうえ、国際的メディアであるためか報道姿勢は中国当局よりやや柔軟で、時には中国に対する批判的報道もないわけではない。

     その多維新聞が1月7日に「大陸で熱烈に伝えられているネット論文清末の狂気の自己満足」と題する中国近代史研究所の雷頤(らいい)研究員のものとされる評論を伝えた。その内容は19世紀、西欧列強の進出に対抗して日本は明治維新で速やかに「脱亜入欧」し、列強に並んだが、清朝は朝廷内部の頑迷固陋(ころう)な保守派と民衆の偏狭な愛国主義によって改革に失敗、結局清朝は倒れ、列強の侵略を受けることになったというものだ。だが同評論はそれだけでは終わらず、さらに「今日になってもまだ大同の夢を…

    残り576文字(全文960文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    4月27日号

    未来産業の本命 新エネ、DX、デジタル通貨第1部 エネルギーとデジタルが生む革新14 脱炭素の大開拓時代 革命は日本から始まる ■浜田 健太郎/村田 晋一郎16 新エネ(1) 洋上風力 潜在力は原発500基分 ■宗 敦司19 (2) 送配電 「直流送電」で再エネ普及へ ■南野 彰24 (3) 蓄電池 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事