政労使協調で非正規待遇改善を=島村玲雄
有料記事
蘭では三者「痛み分け」奏功
2020年4月より「同一労働同一賃金」が開始され、日本でも正規雇用労働者と、派遣やパートなどの非正規雇用労働者に対する不合理な待遇差の解消を目指すことになった。業績に応じた賞与などは認めるが、通勤手当や役職手当など各種手当、食堂や社宅などの福利厚生においては待遇差が認められない。
日本における非正規労働は、企業や労働者双方が柔軟な働き方を選択できる一方で、正社員と比べて非常に待遇が悪いため、安定した働き方を望み、家計を担う主たる稼得者には不安定な労働環境を強いている。この格差を是正するため、政府は「同一労働同一賃金」に解決策を見いだしている。ただし、同法では違反した企業に対する罰則規定がないことや、正社員に対する不利益変更を行う場合には、正社員が組織する労働組合の合意が必…
残り2211文字(全文2565文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める