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テクノロジー 図解で見る電子デバイスの今

パワー半導体で大口径化 需要増大への対応が急務に=津村明宏/40 

インフィニオンのフィラッハ工場。左奥が12㌅工場の完成イメージ(インフィニオンテクノロジーズ提供)
インフィニオンのフィラッハ工場。左奥が12㌅工場の完成イメージ(インフィニオンテクノロジーズ提供)

 2019年時点で世界の半導体市場は約45兆円に上る。発明から70年でこれほど大きな市場を形成するに至ったのは、「大口径化と微細化」という成長の黄金律が存在しているためだ。大口径化とは、半導体の基材であるシリコンウエハーの直径を順次大きくしてきたこと。微細化とは、シリコンウエハー上に形成するチップの線幅を細くし、チップ面積を小さくして、ウエハー1枚から取れるチップ数を増やすことだ。技術を年々進化させ、半導体は1チップに多様な機能を搭載し、生産量を劇的に増やすと同時に製造コストを大幅に低減し、あらゆる電子機器に搭載の幅を広げて社会を大きく変革してきた。

 現在、最先端の半導体チップは、基材のシリコンに直径300ミリメートル(12インチ)のウエハーを用い、回路の線幅を7ナノメートルにまで微細化することに成功しており、年内にはさらに微細な5ナノメートルで製造されたチップも登場する見通しとなっている。

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