経済回復焦る習氏の「賭け」 新型肺炎対策緩和の吉凶=金子秀敏
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中国の国家衛生健康委員会(衛健委)は3月2日の記者会見で新型肺炎の感染状況について「(発生地の湖北省)武漢市では感染者の急増が止まり、武漢市を除く湖北省全体でも局部的急増が止まり、それ以外の地域の感染状況は好転している」と楽観的な見解を発表した。
一方、李克強首相は自身が率いる中央新型肺炎対策指導小組の会議で「感染状況は現在まだ重大な局面にある。防疫対策はいささかも緩めてはならない」と厳しい見方を述べた。李首相は今後、企業活動の再開後もできるだけ人の集まりを減らすなど感染予防措置を取るよう指示した。
中国の指導部内では新型肺炎対策について、楽観的な習近平国家主席と厳しい李克強首相の違いが次第に表面化してきた。
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週刊エコノミスト
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