今年の地価上昇は当てにならない/40
有料記事
2020年の地価公示は、地価の上昇が東京などの三大都市圏や、札幌や福岡といった大きな都市だけでなく、広く地方にまで及んでいることを示す結果となった。全国平均は5年連続の上昇。地方でも28年ぶりに上昇に転じ、地価上昇が大都市から地方へと波及した。
用途別では「商業地」が全国平均でプラス3・1%と5年連続で上昇し、東京、大阪、名古屋の三大都市圏は平均でプラス5・4%、札幌、仙台、広島、福岡の「地方4市」が平均でプラス11・3%と上昇幅が拡大。「その他の地域」もプラス0・3%とバブル崩壊直後の1992年以来上昇に転じた。
住宅ローンの金利が低く住宅需要が堅調なことに加え、国内外からの観光客でホテルや店舗向けの土地の需要が高まっている。さらに働き方改革で職場環境を改善するため、より広いスペースを確保しようとする会社が増え、オフィス需要が高まっていることなども背景にあると報じられた。
残り868文字(全文1261文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める