教養・歴史書評

日中韓の論理を読み解く刺激的な時事エッセー=加藤徹

 岡本隆司『東アジアの論理』(中公新書、820円)は、ちょっと毒のある時事エッセー集だ。著者は京都府立大学の教授で、専門は中国を中心とする近代アジア史。現代の日本・中国・韓国のあいだの問題や摩擦を、過去の歴史にさかのぼって読み解く。『週刊東洋経済』に2016年から19年まで連載した記事を収録した本で、毎回、時事ネタや具体的な事例に即し、わかりやすく叙述している。

 複雑怪奇な現代中国の政治や経済も、著者から見ると単純明快だ。

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