日本一空き家が多い世田谷区/43
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総務省の住宅・土地統計調査(2018年)によれば、日本で最も空き家が多いのは東京都世田谷区で4万9070戸。2位は同大田区の4万8080戸、6位に同足立区の3万9530戸と、上位に東京23区の都市が並んでいる。
「空き家問題」といえば、人口減少や少子高齢化が著しい地方をイメージするが、いまだ人口増加を続けている大都市に多数の空き家が発生しているのは、いったいなぜなのか。
理由は二つある。一つ目は「共働き世帯の増加」だ。子供がいない夫婦2人世帯のDINKSはもちろんだが、子供がいる世帯でも、保育施設に預けるほか親世帯との近居などで共働きを続ける傾向が顕著だ。図のように1990年代には専業主婦世帯と共働き世帯の比率は拮抗(きっこう)していたが、いまや共働き世帯が圧倒的多数を占める。背景には給与所得者の実質所得が年々下がり、共働きでなければ生活が苦しいといった経済的事…
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週刊エコノミスト
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