国際・政治エコノミストリポート

中国ITコロナ対策 スマホの“健康証明”が通行証に 強まるデジタル依存と個人監視=山谷剛史

    武漢の地下鉄駅の入り口には、健康コードの提示を求める看板が設置されている(Bloomberg)
    武漢の地下鉄駅の入り口には、健康コードの提示を求める看板が設置されている(Bloomberg)

     新型コロナウイルス流行の“震源地”となった湖北省武漢市の都市封鎖が解除された4月8日、市内主要駅の武昌駅で、列車に乗ることが許可されない中高年が多数いたことが、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で話題になった。切符は持っている。なぜ乗れないかというと、健康状態を証明する「健康コード」をスマートフォンアプリで表示させることができなかったからだ。こうしたネットリテラシー(ネットの利用能力)が低い人のほか、そもそもスマホを持っていない人々も乗車を許されなかった。

     2月に登場した健康コードは、インターネット上での問診の回答や、スマホの全地球測位システム(GPS)による移動履歴などから、新型コロナの感染リスクを高い順に赤、黄、緑の3色で色分けしたQRコードだ。赤や黄色の場合、1週間以上の専門病院での隔離や在宅管理による毎日の体調報告が義務づけられる。感染リスクが低い緑色のQRコードを示せなければ、バスや地下鉄といった公共交通を使えず、多くのオフィスビルや商業…

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