高失業率に反して増える米所得=藤代宏一
日本経済回復の鍵を握るのは、新型コロナウイルスの感染状況は言わずもがな、海外からの追い風も不可欠である。そうした意味で、米国の雇用所得環境と消費動向は特に注視したい。
本題に入る前に確認したいのは「なぜ雇用統計はこれほどまでに注目されるのか」だが、それは取りも直さず、雇用統計をみておけば米国経済の7割を占める個人消費の動向がつかめるからだ。
目下の状況はどうだろうか。まず失業率に目を向けると、4月は戦後最悪の14・7%、5月は13・3%まで改善したものの、依然として高水準にある。通常の景気後退局面であれば、このような高失業率は雇用者所得の大幅減少を通じて消費を破壊する。
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週刊エコノミスト
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