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“ハイテク生地”売り込むアリババ アパレル販売で「挽回」狙う=岩下祐一

働く女性をターゲットにする「リリー」は店舗トップ画面で“黒科技面料(ハイテク生地)”を前面に打ち出す(筆者撮影)
働く女性をターゲットにする「リリー」は店舗トップ画面で“黒科技面料(ハイテク生地)”を前面に打ち出す(筆者撮影)

 中国ネット通販最大手、アリババグループ傘下のネット通販サイト「天猫(Tモール)」は5月から、出店するレディースブランドや生地サプライヤーと共同で、各ブランドの製品に使われる生地のプロモーションに乗り出した。三菱ケミカルのシルクに似た高級素材「トリアセテート」を使った機能性Tシャツを各出店ブランドが打ち出して“黒科技面料(ハイテク生地)”などと訴求。消費者に付加価値の高い生地への認知度を高め、アパレル消費のアップグレードを促す狙いだ。

 Tモールでは現在、「太平鳥(ピースバード)」「郎姿」「リリー」など、30を超える地場の大手レディースブランドの店舗で、万姿科技や山東如意、北江紡織といった生地サプライヤー11社の生地を使った製品をアピールしている。対象アイテムは2020年春夏シーズンのTシャツで、絹のような光沢が特徴のトリアセテートを採用した生地のものが多い。ピースバードは「洗濯機で丸洗いできるハイテク生地を使った“シルク”Tシ…

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