海外投資家の限度枠を撤廃 さらに進む金融市場の開放=神宮健
米国証券市場からの中国企業締め出しの動きが報じられる中、中国は過去2年間続けてきた国内金融市場の開放をさらに推し進めている。
中国証券監督管理委員会(証監会)は4月1日から、証券会社の外資比率上限(51%)を撤廃した。それまでに先物会社は1月、投資信託を運用する基金管理会社については4月に上限撤廃が決まっており、これら証券業の外資比率規制を「4月までに撤廃する」とした1月の米国との経済貿易合意は満たしたことになる。
4月1日には早速、米資産運用会社のブラックロックとニューバーガー・バーマンが外資100%の公募基金会社の設立を申請した。米証券大手JPモルガン・チェースは4月、出資する合弁先物会社の出資比率を49%から100%に引き上げると証監会に申請したと発表。認可されれば、中国初の外資全額出資の先物会社になる。今年、証券会社は3社の出資比率引き上げが認可され、外資が支配株主(出資比率51%)の証券会社は6社…
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週刊エコノミスト
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