教養・歴史著者に聞く

『ルポ つながりの経済を創る』 著者 工藤律子さん

     ◆著者 工藤律子さん(ジャーナリスト)

     5年前の日本なら、「遠い国の話」で片づけられてしまったかもしれない。しかし今、スペインの市民が取り組む経済の新しい試みは、具体的な参照例として注目に値する。

    「経済に詳しいわけではなかったのですが、市民運動を取材する中で出会った人々が“時間銀行”や“補完通貨”といった取り組みをしていることを知り、日本でぜひ紹介したいと思うようになったんです」

     本書は「15M(5月15日運動)」のシーンから始まる。これはリーマン・ショック後の欧州経済危機の中で、医療や教育、福祉の財源を削って大企業を救済する政府に対し、市民の怒りが爆発した大規模デモ(2011年5月15日)に端を発する。

    残り1004文字(全文1311文字)

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