Macに自社設計半導体 後れを取るインテル製から切り替え 米アップル、さらなる高性能化狙う=服部毅
有料記事
6月22日に開幕した米アップルの開発者向けバーチャルイベント「WWDC」(世界開発者会議)の基調講演で、同社CEO(最高経営責任者)のティム・クック氏は自社のパソコン「Mac(マック)」に今後は自社開発の半導体プロセッサー「アップルシリコン」を搭載すると発表した。
アップルはMacに2006年以来、米インテル製半導体チップを採用してきたが、今後2年かけて徐々に新機種から自社設計の半導体チップを採用していく。アップルは言及を避けているが、英アームのCPUコア(核心部)を採用して設計し、台湾積体電路製造(TSMC)に製造委託することは公然の秘密である。
これにより、自社開発のプロセッサーを使っているスマートフォン「iPhone」やタブレット「iPad」とソフトウエアが共通に使えるようになり利用者の利便性が高まる。さらにはiPhoneを持ちながら他社の「ウィンドウズ」搭載パソコンを使っている消費者にMacへの乗り換えを促し、アップルストアでのアプリ売り上げを利益の源泉にしたいようだ。
残り752文字(全文1198文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める