古賀茂明の闘論席
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米国のトランプ大統領が提案した韓国の主要7カ国首脳会議(G7サミット)参加に日本政府が反対している。
その根本には、安倍晋三首相の一貫した嫌韓の姿勢があるとされるが、それを除いても、日韓の間には多くの対立事案がある。徴用工問題、それに起因する日本の対韓輸出規制と韓国の世界貿易機関(WTO)提訴、慰安婦問題に「軍艦島」の世界遺産登録取り消し要求も加わり、歴史認識の問題は燃え盛っている。安全保障分野では、韓国駆逐艦による自衛隊機へのレーダー照射事件や軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄猶予継続など対立は深刻だ。経済面でも、日本の輸出規制は韓国企業だけでなく日本の輸出企業にも痛手を与え、韓国市民の対日不買運動や訪日自粛の損失も大きい。
政治、安保、経済それぞれを切り離す先人の知恵は放棄され、全面的敵対関係に陥りつつあるかのようだ。
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週刊エコノミスト
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