グラフの「連動」にだまされるな=田中琢真
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互いに何の因果関係もない場合も
私たちは時折、グラフにだまされる。そして判断を誤る。
図1は2000年から09年までの、ある二つの量XとYの推移だ。XとYを見比べると、どうもこの二つは一緒に上がったり下がったりしているようだ。XがYに影響しているのか。それともYがXに影響しているのだろうか。
答えは本稿の最後まで待っていただくことにして、もう一つグラフを見てみよう。図2は企業1と企業2の、20年の最初の100営業日の株価(終値)の推移だ。この二つの企業の株価は強く連動しているように見える。そこで、次のような可能性が思い浮かぶ。
(1)企業1と企業2は同業種だから株価が連動している
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週刊エコノミスト
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