テクノロジー学者が斬る・視点争点

「隣組」とアプリでコロナ監視=渡辺真理子

    スマホに表示された「健康証」を見せて居住区に入る住民。感染リスクが低い「緑色」なら通過できる(新華社=共同)
    スマホに表示された「健康証」を見せて居住区に入る住民。感染リスクが低い「緑色」なら通過できる(新華社=共同)

     中国が新型コロナウイルスをコントロールすることができたのは、体制の違いのせいなのか。今回は、感染拡大の抑制に必要な「隔離」と「追跡」の観点から考えてみたい。隔離と追跡を執行するために権力はどのように使われたのか。

     新型感染症の発生確認から6カ月を経た現在、この感染症の特徴と有効な対応方法が分かってきた。発症前の感染力は高いが、他人に感染させるケースは2割程度。家族内での感染も多いが、子どもから感染させることは少ない。(1)濃厚接触者の追跡調査、(2)検査、(3)隔離、(4)行動変容による接触の減少──が感染拡大の防止に必要と考えられるようになっている。

     今年1月20日、中国政府がようやくヒトからヒトへの感染を公表すると、1月23日に武漢市の封鎖が宣言された。この「ロックダウン」は4月8日まで続いた。前代未聞の、都市をまるごと封鎖するという隔離を行った中国政府の姿勢は、執行に権力がないと事態をコントロールできないのではないか、というイメージを世界に植え付けた。

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