フィリピン 揺らぐ「報道の自由」=竹内悠
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フィリピンで「報道の自由」が揺らいでいる。国家通信委員会は5月5日、民放最大手ABS―CBNの25年間の放送免許が失効したことを理由に、テレビとラジオの放送停止を命じた。免許更新に向けて国会での審議が続いていたが、議会は7月10日に投票を実施、免許更新は認められなかった。同局はドゥテルテ政権に批判的な報道で知られており、政権の報復措置との見方もある。
ABS―CBNは、2016年の大統領選挙に立候補したドゥテルテ氏が宣伝料を支払ったにもかかわらず、同氏の宣伝を拒否。対抗の野党議員を取り上げ、その後もドゥテルテ政権に対する批判的な報道を繰り返した。大統領は昨年、同局に対して免許を更新しない可能性を示唆していた。
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週刊エコノミスト
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