教養・歴史書評

各時代の世界が一目瞭然 画期的な歴史地図に学ぶ=本村凌二

     ときには掛け値なしに薦めたい本がある。今役立つだけでなく、一生にわたっていつでも使えそうな教養本でもある。DK社編著、スミソニアン協会監修『ビジュアルマップ大図鑑 世界史』(東京書籍、6500円)は絶えず机上の近くに置いておきたい本である。

     そもそも世界史と地理は切っても切り離せないものがある。長い時間と広い空間という二つのアプローチを一つに体現するのが歴史地図である。人類の誕生からグローバル世界の現代までの諸時代の世界をそれぞれ両ページ見開きのまま一望できるとすれば、大助かりではないだろうか。しかも、全てが多彩なカラーで描かれているし、さまざまな遺跡や図版も満載されており、複雑な内容でも容易に理解できるのだ。

     ローマ帝国とオスマン帝国の見開きを比べてみるだけで、西欧を除く大半が同一の支配下にあったことが分かる。バルカン半島東部沿岸はローマの属州ダルマティアであったが、その地はラグーサ共和国としてのちにオスマン帝国に服属した。

    残り483文字(全文903文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月15日号

    税務調査 コロナでも容赦なし!16 コロナ「中断」から再開 効率化で申告漏れ次々指摘 ■種市 房子19 元国税局芸人に聞く! さんきゅう倉田「手ぶらでは調査から帰らない」23 国税の「最強部隊」 「資料調査課」の実態に迫る ■佐藤 弘幸24 「やりすぎ」注意! 死亡直前の相続税対策に相次ぎ「待った」 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事