教養・歴史書評

白石の公正さ、宣長の誤り…日本の歴史書を通観した名著=今谷明

     日本人が自国の歴史をどのように著してきたか、これを古代から近代まで通観した書物は、実はありそうでほとんど見当たらない。

     坂本太郎著『日本の修史と史学 歴史書の歴史』(講談社学術文庫、1110円)は、60年以上前に出版され、評者の学生の頃のテキストに指定されていた本。長らく品切れだったのが、最近新たに解説を付され、文庫本として再刊されたものである。

     ここでいう修史は官撰(かんせん)史つまり政府の編さんした史書であり、まず古代の記・紀(古事記、日本書紀)以下の六国史(りっこくし)や鎌倉期の『吾妻鏡(あづまかがみ)』、さらに江戸幕府編集の諸史書などの意義が解説されている。

    残り672文字(全文959文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月8日号

    もうかるEV(電気自動車)、電池、モーター14 「電動化」が業績・株価を左右 「次の勝者」探しも活発化 ■神崎 修一/桑子 かつ代/斎藤 信世16 巨人の焦り トヨタから「自動車」が消える日 ■井上 久男18 自動車部品 日本電産が台風の目に ■遠藤 功治20 図解 EV用電池「国盗り物語」 ■編集 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事