米FOMC 金融緩和演出するも長期金利に不安の種=梅沢利文
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9月15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利を少なくとも2023年末までゼロ付近で維持する姿勢が示唆された。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が8月のジャクソンホール会議で言及した今後の金融政策をフォワードガイダンス(FG、将来の金融政策の指針)に明記し、(1)雇用の最大化、(2)インフレ率2%超え、(3)平均インフレ率2%││の3点を現在の政策の変更条件とした。平均して2%とするためインフレ率の一時的2%超えを容認することでゼロ金利政策の長期化を示した。
雇用の最大化を完全失業率(4%程度)と読み替えれば、こちらも時間が必要だ。FGの三つの条件をクリアするのは至難の業であることから、FGは長期的なゼロ金利政策継続と読み取れよう。ただ今後の政策運営を想定する上で次の点に注意も必要だ。
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週刊エコノミスト
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