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週刊エコノミスト Online 学者が斬る・視点争点

科学的根拠なき政策形成=高野久紀

今年月の連休では「Go To トラベル」の利用者も
今年月の連休では「Go To トラベル」の利用者も

既存モデル応用で事前検証を

 近年、「科学的証拠に基づく政策形成(EBPM=Evidence-based Policy Making)」を求める声があちらこちらで上がっている。先の国会で、野党議員が「エビデンスはあるんですか」と時の首相に質問したのは、その文脈がどうであれ、エビデンス(科学的根拠)という言葉を20年近く前から使い続けている我々としては、隔世の感があった。

 10年ほど前に筆者の共同研究者が日本の某援助機関にエビデンス形成のための政策評価の打診をしても、返ってくる言葉はほとんどが「効果があるのは分かっているのに、なぜ評価が必要なのか」「くれぐれも現場の邪魔にならないようにしてくれ」というものだった。

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