経済・企業バフェットvs商社

投資眼 幅広い事業領域から得られる情報ネットワークの「宝の山」=永野雅幸

 伝説的な投資家、ウォーレン・バフェットはなぜ日本の5大商社に投資したのか。8月末に、バフェット率いる米複合企業バークシャー・ハサウェイが商社5社の株式各5%超を取得した理由について、この業界を10年以上にわたり観察してきた筆者は、バフェットには総合商社が持つコアコンピタンス(中核となる競争力)が魅力的に映ったのではないかと推察している。

 バークシャー・ハサウェイによる8月31日の発表文では、バフェットの言葉として、各社との「相互利益」の追求を楽しみにしている、と記載している。このことが今回の株式取得の主眼であると素直に受け止めればよいと考える。過去約60年にわたり投資の天才と言われたバフェットは、今回も冷静に判断して投資したと思われる。

残り1059文字(全文1382文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事