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インド 金の密輸が減らない理由=中島敬二

多くは陸路で運ばれる(写真はイメージ) (Bloomberg)
多くは陸路で運ばれる(写真はイメージ) (Bloomberg)

 インドの空港で「金」の密輸が摘発される光景は珍しくない。例えば、インド第4の都市で人口800万人のチェンナイの空港では、10月1日に2・9キログラム、4日に891グラム、5日に653グラム、8日に3・15キログラムの金が押収された。デリー空港やベンガルール(バンガロール)空港でも摘発は日常茶飯事だ。

 インドで金の密輸が絶えないのは、密輸量1キログラム当たり、60万ルピー(約86万円)がもうけとして密輸者の懐に入るからである。インドにおける金の年間需要量は800トン前後。金の国際調査機関ワールドゴールドカウンシル(WGC)によると、需要の2割が密輸という。

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