ニューヨーク 年金が排ガス違反企業に制裁?=斎藤康弘
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ニューヨーク州年金基金は、2040年までに温暖化ガスゼロを目指す計画を策定しない企業について、今後5年間で株式の売却を検討する方針だと発表した。
ディナポリ州財務長官が12月9日行った声明で明らかにした。資産の規模が約2260億ドル(約23兆5000億円)と全米3位の巨大年金ファンドによる新方針は、他の年金基金や金融業界のみならず、米国のビジネス全体に影響を与えそうだ。
既にニューヨーク市やサンフランシスコ市の年金基金は化石燃料関連企業の株式を売却する方針を掲げており、ニューヨーク州年金基金も数カ月ほど前から石炭関連企業株の売却を進めてきた。しかし、今回の新方針で、売却の対象は化石燃料関連株だけでなく、同年金が所持する製造業や運送業や公共事業を含むさまざまな企業の株式が検討対象となり、温暖化ガスの排出制限を求められるため、そのインパクトは非常に大きい。
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週刊エコノミスト
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