教養・歴史書評

シルクロードが結ぶ 未知の歴史の宝庫=本村凌二

     2022年度から、学習指導要領の改訂により高校「世界史」が必修から外され、日本と世界の近現代史を中心とする「歴史総合」だけが必修となる。古代・中世のような前近代史への関心が薄らぐのではと危惧されている。

     その懸念もあってか、森安孝夫『シルクロード世界史』(講談社選書メチエ、1650円)には、前近代世界の重要さと面白さを認知してもらいたいという願いがこめられている。つい先年に判明したことだが、マニ教のイエス像がモンゴル時代の日本に伝来していた。日本のみならず欧米の学者も仰天したという。

     3世紀のマニは西アジアのアラム語を母国語とする人だが、ゾロアスターも仏陀もイエスも真の宗教者として敬っていた。マニはこれらを融合してマニ教を創設し、やがて中央アジアから中国まで伝わっている。

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