投資・運用不動産コンサル長嶋修の一棟両断

住まい選びでは「首長」もチェック/80 

    行政代執行で解体される空き家(鳥取市)
    行政代執行で解体される空き家(鳥取市)

     およそ100年前の1919年に制定された(旧)都市計画法が49年後の1968年に新法に改められ、市街地については住宅建設を促進する「市街化区域」と、住宅建設を抑制する「市街化調整区域」に分けられた。

     それから約50年。「市街化区域」は、いま思えばその範囲が広すぎた。「不動産価値を保てる市街化区域に自分の土地を入れたい」という地主の要望が強かったため、政治的妥協の産物だったとも言える。結局、その範囲が住宅で埋まる前に人口・世帯数減少社会に突入してしまった。こうした区分けが、現在はもちろん、将来の世帯数の間尺に合わないのは明白なのだから、もっと早く都市計画の根本的な見直しを行うべきだった。

     しかし、現状は人口減少社会に対応したコンパクトな街づくりを目指す「立地適正化計画」という、端的に言えば中途半端な政策でお茶を濁そうとしている。この計画では、市街化区域とは別に居住誘導区域を作って人口密度を維持しようとする一方、市街化区域外でも届け出れば住宅を建設でき、実質的に市街地をほとんど縮小していない自治体が多数ある。なかにはハザードマップで浸水可能性のある地域を含んでいるところもある。計画…

    残り881文字(全文1378文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月22日号

    EVと再エネ 儲かる金属14 日米欧中の電池大争奪戦 政府と企業の胆力が試される ■金山 隆一18 レアアースのネオジム 双日が豪ライナスに出資 ■小田切 尚登/編集部19 ネオジム磁石 大同特殊鋼とホンダが独自開発 ■編集部20 株価急騰 EVで注目の海外企業はこの5社 ■編集部21 銅 「新しい [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事