エヌビディア 半導体で時価総額首位=小田切尚登/323
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◆NVIDIA
エヌビディア(NVIDIA)は半導体の設計・販売で世界の最先端を走る企業の一角である。製造ラインを持たないファブレス企業であり、製造は台湾のTSMCなどに委託している。GPU(グラフィックス・プロセッシング・ ユニット)と呼ばれる3D画像処理のプロセッサーの開発で世界をリードする。
GPUは画像処理専業から始まったが、性能が向上し自由度・柔軟性が増したため、画像以外の目的に応用されるようになった。VR(バーチャルリアリティー)、HPC(高性能コンピューティング)、AI(人工知能)などである。とりわけAIが未来に向けての最重要テクノロジーになっていく中で、同社は世界のIT企業の中で最も注目すべき一社となった。
台湾出身の貧しい移民だったジェン・スン・フアンが知人らと創業したのは1993年。グラフィックスの能力が未来のITの中核になるという確信を持っていた。その狙いは的中し、フアン氏は現在CEO兼社長として、昨今の株価の上昇で純資産が1兆円を超える富豪となった。
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週刊エコノミスト
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