東芝が東証1部復帰 改革で負の遺産処理 鍵は半導体会社上場=和泉美治
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東京証券取引所が1月22日、東芝を29日付で東証1部に指定すると発表した。2017年8月の2部降格以来、実に3年半ぶりの返り咲きで、発表を受けて週明け25日の東芝株は大幅に上昇した。
東証の規則では、通期決算が債務超過となると1部から2部に降格となる。東芝は06年に買収した米原発大手ウェスチングハウスの破綻を主因に17年3月期に9656億円の最終損失を計上し、債務超過に転落していた。
2年連続で債務超過になれば、上場廃止のリスクもあった。だが、17年12月に海外の複数の投資家を引受先にした6000億円規模の第三者割当増資や資産売却などによってこれを回避。18年4月には車谷暢昭氏がCEOに就任し、半導体子会社「東芝メモリ」の株式譲渡、海外原子力事業からの撤退、液化天然ガス(LNG)事業の売却、といった事業構造改革を加速させ、財務も安定したことから、20年4月に東証と名古屋証券取…
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週刊エコノミスト
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