水素5 商社・エネルギー企業 製造・輸送から販売まで 新規事業を世界で展開=種市房子
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水素銘柄の代表格といえばエネルギー専門商社・岩谷産業だ。国内で主に化学品製造時の副産物や化石燃料を原料として水素を製造。全国に3カ所の液化水素製造プラント、11カ所の圧縮水素製造プラント、38カ所の水素ステーションを有する。水素ステーションは15カ所を建設・計画中だ。
ただ、水素の大量消費時代を迎える今後は、原料である天然ガスなどの化石燃料や再生可能エネルギーコストが低い国・地域で水素を製造し、輸入するサプライチェーン構築が必要になる。有力な供給者と見込まれるのが総合商社やエネルギー企業だ。
電源開発(Jパワー)、丸紅、住友商事などが参画するコンソーシアムでは、豪州で、水分や不純物が多い石炭「褐炭」由来の水素を製造し、日本に運搬する実証実験を行っている。製造プラントを手掛けたのは電源開発だ。電源開発は、石炭火力発電所を運営している。質の悪さから火力発電には適さない褐炭の利活用を検討する中で、水素製造の構想が浮上した。
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