株式会社を作っただけじゃない 経営者教育、危機管理で手腕=島田昌和
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取締役会のメンバーのうち、社内専任者は2人のみで、あとは社外取締役。取締役ではない執行責任者がもう1人控えている──。ずいぶんと独立性・透明性が高く、ガバナンス(統治)の進んだ現代企業のことかと思われただろう。実は渋沢栄一が関わった明治期の会社の基本はこのような様子であった。
取締役のうち、社内専任者は社長と専務取締役だけで、あとの取締役は大株主が中心であり、彼らは多数の会社の役員を兼任している。もう一人の執行責任者は現代の執行役員ではなく、支配人と呼ばれた現場の総責任者であった。
いま多くの人が思い描くように、内部昇進したメンバーだけで取締役会が構成されるようになっていったのは昭和期に入ってからであり、それが当たり前になったのは戦後のことなのである。
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週刊エコノミスト
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