教養・歴史アートな時間

映画 騙し絵の牙 手の込んだ“どんでん返し”も 出版社舞台の知的エンタメ=野島孝一

 本来なら2020年夏に公開される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の割を食い、公開が延びてしまった。『罪の声』に続く塩田武士の小説の映画化で、とても興味深く鑑賞した。大手出版社の内部の話だというので、ちまちました映画ではないかと思っていたが、とんでもない。出版界、書籍界全般にわたる知的、かつスリリングな内容で、夢中にさせられた。

 舞台は伝統と権威のある文芸誌「小説薫風」を柱とする東京の出版社・薫風社。オーナー社長の伊庭が倒れ、息子(中村倫也)が跡を継いで社長になるとみられたが、彼は辞令でアメリカに派遣された。社長に就任したのは社内実力者の東松(佐藤浩市)。そんな時、「小説薫風」の編集者、高野恵(松岡茉優(まゆ))は、ベテラン作家の二階堂(國村隼)に失礼を働いたとして、編集長の江波(木村佳乃)に閑職への配置換えを宣言される…

残り808文字(全文1178文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

2月7日号

賃上げサバイバル16 大企業中心の賃上げブーム 中小の7割は「予定なし」 ■村田 晋一郎19 インタビュー 後藤茂之 経済再生担当大臣 賃上げは生産性向上と一体 非正規雇用の正社員化を支援20 「賃上げ」の真実 正社員中心主義脱却へ ■水町 勇一郎22 賃上げの処方箋 「物価・賃金は上がるもの」へ意 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事