教養・歴史アートな時間

映画 水を抱く女 水の精が遭遇した命がけの恋 卓越した技で見せる霊異記だ=芝山幹郎

    (c)SCHRAMM FILM/LES FILMS DU LOSANGE/ZDF/ARTE/ARTE France Cinema 2020
    (c)SCHRAMM FILM/LES FILMS DU LOSANGE/ZDF/ARTE/ARTE France Cinema 2020

     ウンディーネ(仏語ではオンディーヌ)は水の精だ。ウンディーネには魂が欠けている。魂を得るためには人間の男と結ばれる必要があるが、裏切られたときはその男を殺して水に還らなければならない。

     フーケの小説やジロドゥの戯曲をはじめ、この神話は何度も文学や音楽の題材にされてきた。「水を抱く女」は、その最新版だ。監督は、「東ベルリンから来た女」(2012年)を撮ったクリスティアン・ペッツォルト。技の切れる人だけに、庖丁さばきに期待を抱いた。

     案の定、見せ方が巧い。神話を現代に移植し、悦楽と悲哀や妄想と執念を立体的に絡ませ、切り落とせる部分は大胆に省いて、観客をかどわかす。

    残り951文字(全文1235文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    7月27日・8月3日合併号

    変わる! 相続&登記・民法18 日本中の相続・不動産取引を変える法改正のインパクト ■種市 房子20 相続<1>土地・建物…うっかりで大損!? 登記しないと金銭的制裁も ■横山 宗祐22 <2>ますます登記が大事! やらなきゃ「法定相続分だけ」に ■横山 宗祐23 <3>遺産分割も遅れると大変! 相 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事