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米長期金利が一時急上昇 背景に市場が織り込む「利上げ」 短期的に1・8%程度まで上昇も=青木大樹

 米国の長期金利(10年物国債利回り)が2月末、一時1・6%台まで急騰し、市場関係者を動揺させた。市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ開始は2022年後半と意識され始めており、13年5月にバーナンキFRB議長(当時)が資産買い入れ額の縮小を示唆したことで長期金利が急騰し、株価下落につながった「テーパータントラム」の再来をほうふつとさせる。

 ただし、経済のファンダメンタルズの観点からみれば、米国の経済指標は1月も好調であり、1~3月期の国内総生産(GDP)成長率は前期比年率で4%超と予想されている。新型コロナウイルスのワクチン接種率も20%を超え、経済正常化への期待も高まりつつある。バイデン大統領による追加財政支出が雇用や所得に不安を抱える家計の消費を支えていくとみられ、足元の金利上昇は景気の強さを反映したものと解釈してよい。

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