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中国・全人代 今年は控えめ6%目標 経済は「量から質」へ=三尾幸吉郎

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 中国で重要政策を決める第13期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の第4回会議が3月5~11日に開催された。李克強首相が所信表明演説にあたる政府活動報告を行い、経済運営に関する重要な指針を示した。2021年の経済成長率に関しては実質で「6%以上」という数値目標を明らかにした。

 コロナ禍に見舞われ昨年は前年比2・3%の低成長にとどまった中国。今年はその反動増から8%前後の経済成長率を予測する調査機関が多いだけに、打ち出された6%の数字は控えめな目標にしたとの評価が多い。この理由の一つには、中国政府が「高質で、持続可能で、健全な」発展に軸足を移したことがあると考えられる。李克強首相は政府活動報告で「6%以上と設定するのは、(中略)、質の高い発展の推進に取り組むよう導くことに有益」であり、成長率などに関する目標は「持続可能で健全な発展の実現に有益」であると述べている。

 また、財政赤字の対国内総生産(GDP)比は昨年よりやや低めの3・2%前後に抑えるとともに、地方特別債も昨年よりやや低めの3・65兆元(約58兆円)と設定。昨年は1兆元発行した感染症対策特別国債もなくして、今後の新たなリスクに対応するために政策余地を残すこととした。

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