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FRBにも制御不能な金利急騰リスク=渡辺浩志

 米国の長期金利(10年国債利回り)が急上昇している。昨秋以降は、バイデン政権の経済対策による景気回復期待とそれを反映した期待インフレ率の上昇が主因の「良い金利上昇」だった。しかし、足元では景気の過熱や米連邦準備制度理事会(FRB)の資産買い入れの早期減額、ならびに利上げ時期の前倒しなどが警戒され、実質金利が急上昇している。

 実質金利の過度な上昇は、民間投資を圧迫し、景気を下押しする。また、株式市場にも逆風だ。理論上、「株価収益率(PER)=1÷(実質金利-期待成長率)」と考えることができるため、実質金利が上昇すればPERは低下し、株価には下落圧力がかかる。

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