第一国立銀行の危機で陣頭に=杉浦勢之/5
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明治維新以降、西欧の知識を吸収し、新しい制度を構想した俊才は多くいたが、構想立案から実行の現場まで一貫して担った人物というと、渋沢栄一に並ぶ者はいない。大蔵省時代に官として数々の制度の構想立案を担った経験は、民間に転じて第一国立銀行を設立・運営した際に生かされた。渋沢は、同行の構想当初には予期できなかったことを、長期的視点で修正しつつ運営に当たったのだ。
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週刊エコノミスト
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