教養・歴史いま学ぶ!渋沢資本主義

鉄道国有化支持に転じた真意=恩田睦/6

1872(明治5)年、日本初の鉄道が新橋―横浜間で開業した
1872(明治5)年、日本初の鉄道が新橋―横浜間で開業した

 明治初期から全国的な鉄道網を構築するうえで民営にするか、官営にするかという経営形態を巡って、政治家、軍部、そして実業家などがそれぞれの立場から意見を主張した。民営による競争を通じた産業の活性化を重視する渋沢栄一は当初、民営論を唱えたが、時に政府の補助も求め、後に国有化支持に転じた。

 一貫するのは、地域の農業や商工業を発展させるインフラとして鉄道を位置づけ、輸送サービスの向上を重視する姿勢だ。

残り2125文字(全文2323文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月6日号

上がる金&揺らぐドル 史上最高値への地殻変動16 米実質金利との逆相関 崩れた背景に中銀の買い ■村田 晋一郎/谷道 健太19 これで分かった! 「金」の基礎知識 Q&A ■池水 雄一 徹底展望 2023年末 金価格の見通し22 2300ドル 非民主的国家が買い増し 西側への不信で分断拡大 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事