GAFAM包囲網 コロナで高まる「デジタル課税」の機運=諸富徹
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巨大多国籍企業への課税を強化する機運が国際的に高まっている。これらの企業は、国際的な租税回避で利益をため込み、公的サービスを提供する主権国家の財源確保に大きなマイナスの影響を与えているためだ。
バイデン政権の成立で「自国第一主義」から「国際協調主義」へと外交方針のかじを大きく切った米国も、その例外ではない。
今年2月に開催された主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の場でイエレン米財務長官は、経済協力開発機構(OECD)による「デジタル課税」導入論議に関して、米国がこれまで主張してきた「セーフハーバー」提案(国際課税上の新ルールに服するかどうかを企業自身が選択できるとする案)の取り下げを表明した。デジタル課税とは、デジタル技術をビジネスモデルの中核とする企業の収益、付加価値へ課税するあ…
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週刊エコノミスト
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