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週刊エコノミスト Online 闘論席

不祥事の「パンドラの箱」開くなら 足の引っ張り合いも歓迎だ=古賀茂明

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

古賀茂明の闘論席

 菅義偉内閣の支持率が下がり、大手紙の調査でも、軒並み不支持率が支持率を上回る状況だ。こうなると、10月の任期満了までに選挙を迎える自民党の衆院議員は気が気ではない。9月の総裁選に向けて菅降ろしの動きになるのは極めて自然だ。

 表向き一枚岩のように見えた政府与党の幹部たちからも、秋の政局をにらんで、敵陣営の足を引っ張るような言葉が聞こえるようになった。河井案里前参院議員の買収事件に絡み、党から河井陣営に渡った1億5000万円についての二階俊博幹事長周辺と安倍晋三前首相周辺のさや当ては典型だ。

 菅首相とタッグを組む二階氏が、資金提供の個別の方針には関わっていないと発言し、二階派の林幹雄幹事長代理が当時の甘利明選対委員長が担当だったと、安倍氏最側近の一人で麻生派重鎮の甘利氏に言及。それに対して、甘利氏は「1ミクロンも関わっていない」と即座に否定し、世耕弘成参院幹事長(安倍派)が、二階氏に説明責任があると援護射撃した。すると、二階氏は、安倍氏にも組織上の責任があると発言して再反撃という具合…

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