台湾有事の盲点が「東沙諸島」への中国侵攻である理由=小谷哲男
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「世界で最も危険な場所」 台湾有事に日米の備え十分か 東沙諸島への中国侵攻が盲点=小谷哲男
英『エコノミスト』誌(5月1日号)の表紙に、レーダースクリーンの中心に映し出された台湾に米中の軍が向かっていく様子が描かれ、話題となった。台湾は「世界で最も危険な場所」と題した巻頭記事では、今年3月に退任前の米インド太平洋軍のデービッドソン司令官が「今後、6年以内に中国が台湾に侵攻する可能性がある」と米連邦議会で証言したことを取り上げ、米軍の中で中国が台湾を武力で統一することを抑止できなくなることに懸念が高まっていることが紹介された。
4月の日米外務・防衛閣僚会合(2プラス2)で「台湾海峡の平和と安定の重要性」が強調され、同月の日米首脳会談でも、1969年以来52年ぶりに「台湾」に言及する共同声明が出された。日米両国の間で台湾情勢が切迫しているとの認識が共有されているのだ。台湾と与那国島(沖縄県)の距離が110キロしか離れていない。
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週刊エコノミスト
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