国際・政治チャイナウオッチ 中国視窓

注目集める中国の脱炭素政策 習近平氏が掲げる「3060目標」とは=真家陽一

石炭火力発電所が数多く稼働している(中国・甘粛省) (Bloomberg)
石炭火力発電所が数多く稼働している(中国・甘粛省) (Bloomberg)

野心的な「3060目標」 中国は脱炭素を達成できるか=真家陽一

「3060目標」。習近平国家主席が2020年9月の国連総会における演説で、「二酸化炭素(CO2)排出を30年までにピークアウト、60年までに(実質的にゼロとする)カーボンニュートラルの実現を目指して努力する」と表明した目標は、中国ではこう呼ばれる。

 中国の脱炭素政策における転機となったのが、この3060目標だ。国務院(内閣)は2月22日、中国にとって脱炭素政策の初のグランドデザインとされる指導意見を公布。第1段階として25年までに炭素排出強度を低下させ、グリーン低炭素循環発展の生産・流通・消費体系を初歩的に形成する。その上で、第2段階として35年までに重点となる業界や製品のエネルギー資源の利用効率を国際先進レベルに到達させ、炭素排出量がピー…

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