米東北部でセミが大量発生 正体は17年周期で現れる「周期ゼミ」=冷泉彰彦
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ニューヨーク 17年ぶり周期ゼミ大量発生=冷泉彰彦
5月下旬から、アメリカの東北部でセミが大量発生している。北米にしか生息していない和名、周期ゼミという種類で、「ブルード・テン」と呼ばれる。この幼虫は長い間、地中に生息し、17年後、地中温度が18度を超える5月ごろに地上に出て成虫となる。このサイクルが17年の周期で繰り返されるため「17年ゼミ」とも呼ばれる。
17年ゼミは、原生林とその周辺で多く見られる。今年は東北部の4、5月の気温が低くセミの発生が遅れていたが、5月中旬、木々の幹や葉に大量のセミの抜け殻が見かけられるようになった。ニューヨーク近郊では、閑静な大学街で自然が残るニュージャージー州のプリンストンがセミの大量発生スポットとして広く知られている。3周期前に当たる1970年には、同所を訪れたボブ・ディランがセミの大合唱に感銘を受け、その経験を…
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週刊エコノミスト
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