経済・企業エコノミストリポート

米バイデン政権の企業ガバナンス革命ー先行するESG投資新興策=鈴木裕

ステークホルダー資本主義への共感を示したバイデン米大統領 (Bloomberg)
ステークホルダー資本主義への共感を示したバイデン米大統領 (Bloomberg)

米バイデン政権「企業革命」として先行するESG投資振興策の課題=鈴木裕

株主株主資本主義の時代は既に終わった。企業は労働者、地域社会、そして国に対して責任を負う。こうした考え方は決して新奇でも過激でもない」

 バイデン米大統領は選挙戦さなかの2020年7月の講演でこう述べ、株主だけではなく、従業員、顧客、地域社会を含む企業のさまざまな利害関係者を重視するステークホルダー資本主義への共感を示した。民主党内の急進派やリベラル派の支持を確実にするために口にしただけで、自身が強い意思を持って発言したか疑わしくもあるが、大統領の言葉は重い。

 ステークホルダー資本主義を唱え、さまざまな法案を出してきたのはエリザベス・ウォーレン議員やバーニー・サンダース議員らであり、民主党支持者の人気は高い。バイデン大統領も軽視はできないだろう。

残り3324文字(全文3685文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事